けいじばん7月
けいじばん7月
本日、7月6日で、西日本豪雨発生からちょうど一年が経ちました。
もう一年ですか・・早いものです。昨年の7月7日午前、その日は私は法務
のため西大寺から平島方面を通り、赤磐へと行く道中でありました。平島に
近づくにつれ、車の流れが悪くなり、やがて少しも動けない状況になってし
まいました。見ると道路の両脇の田から、水が溢れ出始め、それがゆっくり
と道の中央部まで届きそうになっているのでした。やや傾斜になっている前
方はかなりの水量で車体近くまで水中に浸かっている、何台もの車の姿が目
に入りました。二台、三台と引き返す車の数が増え始めました。今なら、ま
だ間に合いそうでした。同乗している父親と相談して、そこからすぐさま引
き返すことにしました。更に引き戻ろうとする車の増え続ける中、私たちも
その一群の中に交じり、西大寺方面へと戻っていったのでした・・・
平島には私の友人宅があり、先ほど転回した場所からほんの僅かばかりの
距離の所です。翌日、連絡してみますと、一階は完全に浸水したものの、と
りあえずは、近所の人たちも無事ということで、この地区では人的被害はな
かったということでした・・・
「よろしゅうな」
さて、去る五月十七日~十九日にかけては、本山では親鸞聖人御誕生法要
が行われ、今年は、孝慈上人五十回忌法要と門主継承式も執り行われました
これより、錦織寺門主は二十二代釋円慈門主より、二十三代釋顯慈門主へと
法燈が継承されました。前門主となられました円慈門主時代に得度を受け、
お育て頂きました、私などにとりましても無量の感慨深き思いがあります。
顯慈門主の「継職表白の文」の中に「寺主が高齢となる今まで、様々な暖か
いご縁ご支援を頂きました。もはや全てを思い出すことすら出来ないほどで
あります。今改めて思い出すもののなかにーよろしゅうなーと幾度となく言
われた言葉があります。同じことばではなくても同じ意味を持つ言葉を、同
じ気持ちをたくさんいただきました。どなたも錦織寺を、御念仏を想ってお
いででありました。この度この任を受けるのはここに生れたからではありま
せん。このーよろしゅうなーという言葉をうけたからであります・・」と、
ありました・・・
ああ、真実よ・・ 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏