keizi版6月
keizi版6月
信頼している人から言われた、その一言。親友と思っていた友から、なにげ
なく言い放たれた、その一言。その一言によって我々は、辛い思いをしたり
落ち込んだり、ということがあるかも知れません。
けれども、「その一言」を告げた人は、それほど悪意があったり、受けとっ
たこちらの「受け取り方通りの意味合い」で「その一言」を言われたのでは
ない場合も往々にしてあります。後で話し合ってみると、おおきな誤解が生
じている事も少なくはありません。また、私が何気なく言った言葉も、受け
取られた方の気持ちに、予想さえ出来ない傷跡を残してしまうこともありま
す。気を付けなければならない事です・・・。
人間・・は、結局は、他人の言葉の中に「自己の弱さ」をも見出してしまう
ものなのでしょう。その中で、「やれ裏切られただの」「傷つけられた」
だのと感じ、暗い想いに沈んでしまう場合もあります。
「人間」とは皆、煩悩の変名であります。一人として清浄なる者はいない。
まぁ、それが我々の住む世界の姿なのかもしれません。
それ故に・・私が告げる「その一言」には優しさをもって・・・
他人からうける「その一言」には感謝の思いを・・・
どうもそうした心境で人と接していこうと自覚した時、不思議とそこには何
もない。何もありはしない・・・のでしょう。
南無阿弥陀仏