掲示板(N6月)
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ご存知「歎異抄」ですが、原文はー「弥陀の誓願不思議にたすけられまいら
せて往生をば遂ぐるなり」と信じて「念佛まをさん」とおもいたつこころの
発(おこ)る時すなわち摂取不捨(せっしゅふしゃ)の利益(りやく)にあ
づけしめたまふなり・・」-の第一条の冒頭の部分です。・・・の部分を少
し意訳したものですね。宗祖のお言葉であることをお伝えするために、
(親鸞にとっては)と書かれてあるのですが。(来世の往生の約束)とは
どの様なことなのでしょうか。原文では(摂取不捨の利益)とありますね。
(摂取不捨)とは言葉通り、(おさめ取って捨てることがない)との意味
です。利益は、通常は(りえき)と読みますが、仏教の言葉として使うとき
には、(りやく)と読みます。これは、一般に日常使用しております利益
とは意味が違います。それは、往生を果たせれた世界(来世)において得る
ことのできる「妙果」とでも言えばよいのでしょうか、煩悩を纏いながら
「念佛の縁無くして」生活している、「この世」では得ることのできない
「本当の仏益」とでもいいましょうか・・、如来界(仏さまの世界)から
現れてくる真実の徳、とでも言いましょうか・・実感することのできる心の
底からの喜びとしても現れて来る大いなる(益)と受け入れることができま
す。それは、「念佛なき世界」では決して理解することの難しい、仏智に
抱かれた世界が現れてくるわけですね。
「念佛まをさんとおもいたつ心」とは、仏さまに抱かれ始めた心、
仏さまに抱かれ始めた心のままに念佛するとき、(五濁のこの世を超えたる
世界)は約束されているのである。・・・・ということで。
南無阿弥陀仏