掲示板 6月

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一心

この日、6月23日は鳥取方面への月忌のお参りの日でした。鳥取にお参り

に行かして頂くようになりましてから、早や一年半ほどになります。

以前より、よく訪れていた土地だけに、何かとこころ安らぐお参りの一日と

なります。岡山市から53号線を通り、吉備中央町(円城)に向かい、勝山

を過ぎ、倉吉方面へと上がって行きます。たいへん美しい道並です。旭川に

沿って走行しますので、四季折々の草木に囲まれながらの道中となります。

岡山県でも、県北は素朴な町々に古い歴史を感じさせる場所が多く、静かで

潤いの深い空間を物語ってくれます。そして、湯原をぬけると、もう県境で

す。親しく、慣れた道・・・に、もうなりました・・・。

画像の説明


岡山に帰りましてから、その日初めて読む新聞は地元紙(山陽新聞)の夕刊

でした。夕刊を読む楽しさは、くつろいだ時間を味わえることと、その日起

こった出来事を一番早く読めるということです。あれっ、と思いながら記事

のひとつに目を止めました。それは、福山市の記事でした。福山市の多治米

のコピーライターの女性が,自費で市内のお堂「憩亭」なるものを紹介した

「福山の憩亭百景」なるものについてでした。あれっ、と思った理由はこの

方の住まれている「多治米」という町は、以前私も住んだことのある場所だ

からです。福山駅から南に数キロ下ったところで、(現在はもうありません

が)福山競馬場のすぐ南側の一帯であります。会社の社宅でしたが、約4年

間この町で暮らしました。たいへん住みやすく、活気あふれる町でした。

福山競馬の開催中ともなれば、どこから集まってくるのかと思える程の人々

が、これでもかと言わんばかりに、集うて来るのでした。そして、割れんば

かりの歓声・・市(まち)の元気の象徴の様でもありました。

歓声が終わり、夕暮れがくる、競馬場の中からは先ほどまで「参戦」してい

た人々が次々に出てくる。勝利した者もいれば、負けた者ももちろんいる。

しかし・・記憶に残る人々の表情は、誰もがほがらかだ。

そして、離合集散、それぞれの次の目的場所へと向かっていく。家路にとつ

く者、街へと向かう者たち・・今日一日の「名残り」を心に秘め、明日への

躍動にと心期待す。無造作な光景の中にも、この市(まち)は飾ることない

不可思議な力で満たされている。

この記事で紹介されている「憩亭」なるものの存在。旅人が休息のために利

用した場所であるとのことである。そして市内には少なくとも250カ所に

あるとのことだ。著者の方のコメントによると「なぜこれだけ多く存在して

いるのか不明だが、元気のある地域ほどよく利用されている」とのことらし

い。「憩亭」とは古くは旅人が休息に使っていたお堂のことだそうだ。


かつて・・遠く西に向かって旅する者たち、過酷なる行歩の途中、潮風に守

られたこの土地で、しばしの間、安らかなる力に抱かれ、再生の心を目覚め

させていたのだろう。
                       南無阿弥陀仏
正座南無 黄色 (566x800)

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